SLAMを全てが曖昧な環境での自己位置推定と理解する
ランニングできず 英語30分 Lesson 28
(1)ロボット学会に千葉工大の上田先生が登壇すると聞き、急遽参加する。
http://www.rsj.or.jp/seminar/s105/第105回 ロボットに使えるビジョン技術
上田先生の話は、本当に自分の為だけにあったのではないかというSLAMのロジックの話。確率ロボットの理論は全てが曖昧な状態で正確に自己位置を認識する理論である。粒子フィルターの位置推定ではランドマークの位置は所与であったが、SLAMはランドマークの位置も曖昧な場合の理論と初めて理解できた。確率ロボットの難解な11章の意味が「地図生成はランドマークの曖昧差を解消する技術の応用」として理解できた。GitHubにこのプログラムが公開されているので懸案のC言語でのSLAM実装が楽しみである。
GitHub - ryuichiueda/probrobo_practice: 確率ロボティクスのアルゴリズム解説
この上田先生の講演でも言っていたし、質疑のすれ違いから感じたことは、曖昧差を扱う統計という大事な技術が未だよく理解されていないことである。この様な社会と教育が技術後退を招いている理由と思う。
(2)次に登壇したのが、DeepLearningの研究者の岡谷先生であった。DeepLearningの俯瞰的な話で新規さは少なかったが、やはり実際DeepLearningを研究者との知見が聞けてよかった。
「Pooling層と全結合層は使われなくなっている」
「DeepLearningの深と表現力の関係はRectifier Net理論で示されている」
「DeepLearningの技術発展は偶然のものが多く成功の影にはその数倍もの失敗がある」
(3)ROSの勉強会に参加する。主催者はやはりROSを強化学習のツールと思い込んでいたのでガッカリする。しかし最近ROSに強化学習のツールが充実し始めていることを知った。やはりロボッテクスは既存の技術の発展型と思う人が殆どで、曖昧差を扱う統計的視点がズッポリ抜け落ちている。統計の壁を改めて認識した。